用語集
ネオ・トラディショナル
オールドスクールを発展させ、豊かな色彩、奥行き、より絵画的な描写を加えた現代的スタイル。
アメリカン・トラディショナルの太い輪郭線を受け継ぎながら、配色や陰影の奥行き、絵画的な描写の精度を押し広げたのがネオ・トラディショナルである。強い線の耐久性を捨てずに、より絵画的な仕上がりを求める作家たちによって、1980年代から1990年代にかけて台頭した。古典的なオールドスクールと比べ、より広い色域、なめらかなグラデーション、層を重ねた立体感、そして唐草模様や宝石、花の額縁といった装飾的な要素を用いる。動物、肖像、植物、様式化された人物などを題材とし、平面的な伝統フラッシュよりも自然な立体感をもって描かれる。主要な形には太い輪郭を、内部の細部には細い線を用いるなど線の太さを使い分けることが多く、これが前景と背景の感覚を生み出す。アメリカン・トラディショナルとリアリズムの中間に位置し、図像としての力強さを保ちながら立体的な描写へと近づく。輪郭の骨格を保つため可読性が高く、経年変化にも比較的強い。初心者にとっては鮮やかな色彩と持続する明快さの均衡が魅力で、装飾的な豊かさと長持ちする読みやすさを兼ね備える。繊細なスタイルの脆さを避けつつ、華やかで色彩豊かな図像を求める人に人気の選択肢である。